玄録

玄録は、秀玄舎の事例を通した、
実践研究の成果をご報告する不定更新の
ビジネスレポートです。

IT投資展望

PFI(VFI)の本質 2

2004.04.30

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 VFIは事業(投資)のコストパフォーマンスを追求するために、成果とコストをできるだけ連動することを目的とします。

 そのために、事業の設計・構築主体を発注側(利用者)から受注者(ノウハウ側)にシフトします。 ノウハウ利用の最大化によりパフォーマンスの向上を期待するわけですが、「発注形態の変化によるコスト増」を上回る効果が無ければ意味がありません。その意味で、全ての事業(投資)にVFI形態が有効なわけではありません。
ここでは、VFIの成立(効果を発揮するための)要件をご紹介して今回のレポートを終了します。 VFIの詳細に関するレポートをご希望の方は、ご意見お寄せください。

【VFI成立要件】
1) 規模 一定以上の事業規模が必要です。 リスク管理、評価指標の設計・管理やファイナンスなどの事業としては間接的なコスト要因は、一定以上の事業規模が無いと大きな負担となりうることが大きな理由です。
その他に、工夫の可能性や競争原理のレバレッジ効果なども、大規模であればあるほど効果を発揮する可能性が高くなります。

2) 事業スコープ
発注側・受注側ともに、業務範囲を明確にし、計測可能な評価指標を設計するノウハウが必要です。 業務範囲が不明確だったり評価指標が不十分だと、本来の目的であるコストパフォーマンスの向上を見込むことができませんし、事業インフラを改善のサイクルに乗せることもままなりません。
VFIという事業形態がまだ十分に普及しているとはいえないため、こうしたスコープのノウハウは市場でもまだ稀少といえるでしょう。専門のコンサルタントをアサインすることをおすすめします。(弊社でも実施しています)

3) ファイナンス能力
受託側にファイナンス能力が必要になります。 これは事業リスクの管理と数値化を含めたノウハウを指します。
一般的に従来のITベンダーにはこうした事業化能力が無いため、商社などがファイナンス機能を負担するケースが多いようです。 特定目的のジョイントベンチャー設立により、商社のファイナンス機能・ITベンダーのノウハウを集約し、また責任範囲を限定するといった形態が一般的です。
今後、商社や金融機関と中堅以上のITベンダーによる戦略的な提携関係が加速するでしょう。