玄録

玄録は、秀玄舎の事例を通した、
実践研究の成果をご報告する不定更新の
ビジネスレポートです。

ITコストとナレッジマネジメントの関係

(後編)

2004.09.03

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組織(企業)の競争力は、比較優位性を実現するためのもので、つまり独自性の高い分野です。多くのシステム化において、業務の標準化や業界標準の採用が大きなテーマとして掲げられますが、そうしたプロセスで独自性が失われることについては十分な注意が必要です。

 言うまでもなく、コア業務における独自性は、組織(企業)として維持・強化するべき重要な対象です。

 ところが、「どうやら他の会社とは違う仕事の仕方をしているようだ」ということは簡単な調査でわかりますが、「それは我が社の競争力の源泉だろうか?」という質問に答えるのはとても難しいのが現実です。

 本レポートの前編で、IT投資コストパフォーマンスを向上するために、コア業務にまつわるシステム化については汎用技術の採用やアウトソーシングよりも、独自のシステム構築を前提に検討を という提言をしていますが、ここで最も重要かつ難解な命題は、「コア業務とは何か?」という問いへの答えです。

 そこで効果を発揮するのが、ナレッジマネジメントへの取組みです。

 ナレッジマネジメントは、組織(企業)の無形の知識資産を維持・強化するための管理手法の総称です。(そうした管理を重視する経営手法を知識経営という意味でナレッジマネジメントと呼ぶこともあります)

 業務プロセスの独自性と、組織(企業)の競争力とがどのような関係にあるのか といった相関・因果関係についての調査や組織内での共通理解の形成は、ナレッジマネジメントにおける重要な取組みです。

 ナレッジマネジメント(KM)のいくつものオペレーションの中で、そうしたプロセスがどのような位置づけにあるか などのKM実践の手法については、玄録の別のレポートでご紹介することとしましょう。

 そうしたプロセスを経由し、コア業務の絞込みを行うことは、そのままIT投資コストパフォーマンスの向上の第一歩となります。

 弊社が携わるIT投資最適化のプロジェクトの多くで、まずはKMに取り組む といったケースが増えています。