玄録

玄録は、秀玄舎の事例を通した、
実践研究の成果をご報告する不定更新の
ビジネスレポートです。

CIOとIT部門

CIOに求められる要素

2005.04.04

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  多くのCIOへの取材の結果、「現業部門がIT部門との連携に消極的な姿勢をとっている場合、CIOの業務は難易度が高くなる」と回答しています。彼らは、仕事にかける時間の多くを、現業部門の各層とのコミュニケーションに費やそうとしています。

 コスト削減要求にさらされているプロジェクトの推進にあたって、現業部門からの支持は大きなサポートになるはずです。

 このことからわかるように、CIOに必要なのはコミュニケーションの姿勢と能力ということになります。

 従来の情報システム部門長ではなく、新しい機能としてのCIOをこなすためにはそれなりのスキルと姿勢が要求されることは忘れてはならないでしょう。

 ITに関する造詣の深さや間接部門としての管理能力以上に、相反する要求を充足するためのバランス感覚、そのバランス感覚を維持するための各部門・各層とのコミュニケーション、それらコミュニケーションの価値を高めるためのゼネラリストとしての知識。

 これら全てがCIOに求められる像であり、能力なのです。

 私達がIT部門に関するコンサルティングを依頼される場合、CIOの設置を提案するケースがしばしばあります。CIOに適した人材についてたずねられると、上記のようにお答えしますが、そうした人材が、急に現在の職務を離れられるケースは稀であるといえます。

 まずは上記の像を意識しつつ、組織として対応することが第一歩になるでしょう。現業部門から人材を選定し、ITに関する学習を促し、既存のIT部門と連携して機能を充足していく といったプロセスが現実的です。

 新任のCIOが、「新機能の設置が成功だった」と評価されるためには、それから多くの段階を経る必要があり(別の玄録シリーズでご報告します)、最低でも2年はかかることを覚悟しなければならないでしょう。

 次回、本シリーズ最終回は、「CIOとCKO」についてご報告します。