玄録

玄録は、秀玄舎の事例を通した、
実践研究の成果をご報告する不定更新の
ビジネスレポートです。

知識共有と組織構造について

組織構造と知識形成の事例

2005.05.30

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非常に似通ったビジネス環境を持つ2社ですが、10年来のオープン系システム構築の実績を経て、市場競争力となる知識の分野が大きく異なる結果となりました。

 A社の組織構造は、主に業務分野ごとに体系付けられています。「営業本部」 「システム本部」 「サポート本部」 「マーケティング本部」といった具合です。一方、B社は技術ごとに事業部制をとっていました。「オープンシステム事業部」 「開発環境事業部」 「インターネット事業部」というように。

 この2社に対するノウハウ分布のヒアリング調査結果は非常に顕著な結果となりました。A社では、新規顧客獲得のための営業手法や、サポートのメニュー体系といったように、各業務分野ごとでは、ある一定以上のノウハウで市場に対して優位性を保っていました。B社では各技術分野ごとには業界でも競争力のあるシステム構築ノウハウと、そして高い収益をあげる製品をもっていました。

 逆に、組織構造は競争力の「弱さ」となってもいました。A社は独立したマーケティング本部内の商品企画部を持っているにもかかわらず、売上に占める自社製品の割合は極めて低い、つまり商社体質をもっていました。B社では同じ新しい技術分野に対して、複数の事業部がそれぞれ独立して製品企画をたてており、しかも全くバラバラなアプローチで製品市場を調査しているといった実態が発見されました。