玄録

玄録は、秀玄舎の事例を通した、
実践研究の成果をご報告する不定更新の
ビジネスレポートです。

トラブルを未然に防ぐRFP-前編

ベンダーへ発注するその時をイメージする

2005.07.11

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『あるユーザにおける、ベンダー選定のスケジュールは約2ヶ月。

短期スケジュールということから、ユーザは、RFP作成の時間を短縮するために、外部コンサルを使用してRFPを作成した。外部コンサルを使用したこともあり、完成度が高いRFPを短期間で作成するできた。

しかし、ユーザは、「RFP作成」についてを重要視してしまっており、ベンダー選定(発注するまで)のスケジュールを明確に決めていなかった。

その結果、RFP作成まではうまくいったが、ベンダーを評価する時点になり、いたずらに交渉を繰り返してしまい、当初のスケジュールが1ヶ月以上延びてしまった。』

上記の例は、完成度の高いRFPを作成できましたが、RFPを使ったベンダー選定の進め方がうまくいかなかったために、ベンダー選定に失敗してしまった例です。短い期間でベンダー選定をしなくてはいけない状況にあるだけに、RFP作成だけでなく、ベンダー提案、評価、契約、発注といった段階までをスケジュリングしておく必要がありました。

RFPそのもののメリットや重要性については、前回までのレポートでお伝えしましたが、上記の例にあるように、RFPを使用してベンダーへ発注を出すまでのプロセスも同じくらい重要になります。

多くの時間、人員、コストを費やし、RFPを作成したとしても、ベンダー選定をどのように行っていくかといった計画や、選定のための準備が適切でないと全てが無駄になってしまいます。

そのため、

『RFP活用の最終段階=ベンダーへの発注』

をしっかり見据えながらRFPを作成し、ベンダーを選定することで、無駄なく短時間で目的(効率的でよりよいベンダー選定)を達成できることが重要になります。

今回からの3回のレポートで、ベンダー選定にRFPを使用し、ベンダーから良い提案を受け、そして効率的なベンダー選定を行うためには、どのようなプロセスを経る必要があるのか、そして、各プロセスを実施していく上でのポイントをレポートしていきます。

●RFPを使用したベンダー選定プロセス

今回のレポートでは、RFPを使用したベンダー選定のプロセスについての概要を報告します。

まず、RFPを使用してベンダーを選定していくには、下記の6つのプロセスに沿った形で進めていきます。

仮にスケジュールが厳しいからといって、上記6つのプロセスのどれかのを省くといったことはできません。全てのプロセス間は、依存関係を持って成り立っているからです。しかしながら、もちろん、案件内容、規模により、各プロセスに費やすことのできる時間、人、コストには限りがあります。

そのため、

『全体のプロセスを見据えながら、目先のプロセスだけに惑わされることなく、如何に効率的に最後のプロセスまでに辿り着き、良いベンダーを選定、そして、発注する』

ことができるかが肝になります。

各プロセスには、効率的にベンダー選定をしていくために必要なテクニックがあります。案件の規模や、スケジュールに依存せずに、全般的に役に立つテクニックです。

次回は、各プロセスの内容、及びプロセス間での依存関係と、ベンダー選定を進めていく上でのテクニックについてレポートしていきます。