性能問題の原因と対策
性能問題の調査方法 その1(システム全体の性能測定)
性能問題がどこに起因するかを調べるために、①システム全体の性能測定→②データベース調査→③アプリケーション調査の順番に測定・調査を行い、性能に影響の高い問題部分を検出します。
まず①システム全体の性能測定を実施します。
性能問題は、ネットワーク、サーバハード、サーバソフト(データベース、アプリケーション)のそれぞれで発生する可能性があります。このため、まずネットワーク、ハード、データベース・アプリケーションのどの部分に起因するか当たりをつけるために性能測定を実施します。
性能測定においては、アプリケーション動作中のCPU使用率、メモリ使用量(スワップ、アプリケーションごとの使用メモリ、物理メモリ)、ディスクI/O 、ネットワーク使用量を各サーバごとに同時に測定します。
UNIX系OSでは、vmstat、iostat、psコマンドを使用して調査します。
●CPU使用率
CPU使用率の高いプロセスがないか調査します。
●スワップの多発
物理メモリが少なく、スワップが多発していないか調査します。
●メモリ使用量
特定アプリケーションで異常に仮想メモリを使用しているものがないか調査します。
●ディスクI/O
特定のディスクにI/Oが集中していないか調査します。
I/Oが大量に発生している場合は、その原因を特定します。
●ネットワーク使用量
ネットワークの通信速度に対して、大量のデータを送信していないか調査します。
また特定ルータにトラフィックが集中していないかの調査をする場合もあります。
CPU、メモリ、DISKI/Oが異常に発生している場合は、そのサーバのアプリケーションを中心に詳細調査を行います。
次回は、「性能問題の調査方法 その2(データベース調査)」についてお話します。