CIOとIT部門
CIOの役割・機能(後編)
「CIOはコスト削減と技術革新という矛盾した投資要求に対応しなければならない」米CIOマガジンではこう断言しています。
企業(組織)における戦略的IT管理を統括するCIOの役割は多岐に渡ります。
・IT投資の投資対効果を模索する活動
・個々のプロジェクトマネジメント
・アウトソーサーの管理
・Eビジネスの企画と推進
・セキュリティを含めた情報管理
・企業内ITリテラシの最適化
それら全ての役割を機能としてこなすために、いくつかの企業ではCIOを「専任者」ではなくCIO組織として部署を設置しています。(経営企画部CIO室 等)
しかし、従来の電算処理部門機能を総務部門に、経営企画機能を経営企画部門に、それぞれ分割して配置しないことにはそれなりの意味があります。21世紀の情報システム部門、ひいてはCIOのミッションは高度なバランスをとることにあるからです。
CIOが個人であれ組織であれ、時代に要請に応え、従来のIT部門に不足している戦略的な機能を充足するためにCIOに求められている最も重要な機能は、バランサーとしての役割です。
管理部門としての要素が強く、保守的になりがちなIS部門と、経営戦略としてのIT投資の橋渡しを行い、バランスをとることがCIOの第一義と言えるでしょう。
次回は、そうしたCIOに求められる職務・職能について言及します。