公開勉強会
社内で様々なテーマの勉強会を実施しています。
最新の技術トレンドや課題について取り上げ、参加者の視野を広げる場を提供します。
2023.12.05
第2回講演者:渡辺 努(経済学者)
不確かな未来と向き合うためにデータをどう読み解くか。
世界規模で起きているインフレ。
その主な原因は、実はウクライナ侵攻などの地域紛争だけではないことが経済学で明らかになっています。多くの経済学の予測はこのインフレを読み違えていました。
この5年の間に、コロナウィルスによるパンデミック、ウクライナや中東の地域紛争、中国の台頭やブレグジットによる多極化など、私たちを取り巻くグローバル環境は激変しました。
経済学者たちはこの変化についてどう考え、どう予測し、そしてどう間違えたのか?その過去をふまえ、予測のできない未来と向き合っていくためのデータの読み解き方を経済学者・渡辺努氏にお話しいただきました。
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POINT01
経済学は不確実性の塊。膨大な過去のデータからも未来予測は難しい。
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POINT02
今の日本はインフレに突入し物価高が進みながらも、慢性デフレを引きずっている状態。
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POINT03
日本の政策の受け止め方やそこから予想する将来像は国内と国外で大きく異なっている。
渡辺 努
Tsutomu Watanabe
(経済学者)
1959年 千葉県生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本銀行を経て、現在 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。研究職の傍ら、株式会社ナウキャスト創業や内閣官房統計改革推進会議委員など金融・経済分野で精力的に活動。
主な著書に『物価とは何か』(講談社選書メチエ)、『世界インフレの謎』(講談社現代新書)など。
2022.11.21
第1回講演者:竹内 薫(サイエンスライター)
未来の組織について考える ~科学、技術、ビジネスが変わる未来~
第4次産業革命や新型コロナウイルス感染症によって大きく変化する現代社会。
AIやIoT、量子コンピューターなどによってあらゆるもののデジタル化が進み、働き方、暮らし方、そして教育においても急速な改革が行われています。それに伴い、私たちはこれまでのやり方にとらわれず、新たな環境に適応し成果を上げることが求められるようになりました。
前例主義の作業方法が崩壊した今、暗記型から探求型へと移行し、数学的思考やクリエイティブな発想力が重要視されています。
科学の最前線を伝えるサイエンスライターの竹内氏から、科学技術の最新動向とそれらがもたらす組織マネジメントへの影響と未来についてお話しいただきました。
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POINT01
AIが多くの産業を自動化し効率化したことで、新たな変革をもたらした。
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POINT02
AIの判断を監視する技術の研究が進められ、AIの限界を補完する役割が重要視され始めている。
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POINT03
過去にデータのないことはAIにはできない。人間がやるしかないことはまだたくさんある。
竹内 薫
Kaoru Takeuchi
(サイエンスライター)
1960年7月2日東京生まれ。東京大学教養学部教養学科(専攻、科学史・科学哲学)・東京大学理学部物 理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻、高エネルギー物理学理論)。主な著書に『99.9%は仮説~思い込みで判断しないための考え方』(光文社新書) など。2016年春からは小学校レベルの民間学校、YESインターナショナルの代表も務める。